2019.12.20

12/20 首都圏外郭放水路と八ッ場ダムの視察

12月20日 首都圏外郭放水路・八ッ場ダムを視察してきました。

台風15号と19号による堤防決壊や内水氾濫が全国各地に甚大な被害をもたらしました。国土交通省によると、台風19号により決壊した堤防の数は全国55の河川、79カ所にのぼったと言います。

 令和元年1220日、埼玉県春日部市の国土交通省 江戸川河川事務所 首都圏外郭放水路と、群馬県吾妻郡長野原町の国土交通省 関東地方整備局 八ッ場ダムの会派視察を行いました。この2つにより、利根川水系や荒川水系に位置する多くの地方自治体が救われた、と多くのメディアが取り上げた施設です。

首都圏外郭放水路は国道16号線の地底50メートル、長さは春日部市上金崎から小渕までの約6.3キロを流れる、世界最大級の地下放水路です。各河川から洪水を取り入れる「流入施設」と「立坑」、洪水を流す地下河川の「トンネル」、そして地下空間で水の勢いを弱め、スムーズな流れを確保する「調圧水槽」、さらに地下から洪水を排水する「排水機場」などで構成されています。

視察した調圧水槽は地下水路のトンネルから流れてきた水の勢いを弱め、江戸川へスムーズに流すための施設で、荘厳な雰囲気と柱と空間の巨大さから「地下神殿」とも表現されています。首都圏外郭放水路は最大容量が約65万立方メートル(東京ドーム約半分の水の量)ですが、台風19号では12~15日には約1150万トンの水を排出。18年の全区間の稼働以来、過去3番目に多い排出量、さらに5つの川の水を同時に施設に取り込んだという点では2015年の鬼怒川決壊以来となるということで、まさにフル稼働の状態でした。

八ッ場ダムは利根川水系河川整備基本方針における洪水調節施設の一つであり、利根川上流部の洪水調節と相まって、洪水調節容量6,500万立方メートルをもって、治水安全度の向上を図ります。(令和2年3月完成予定)

八ッ場ダムの目的は①洪水調節、②流水の正常な機能の維持、③新規都市用水(水道用水・工業用水)の供給、④発電、の4点ですが、先日の台風19号の際には、すでに令和元年10月からは試験湛水を開始していたため、ほぼ満水の状態まで洪水調節ができました。(八ッ場ダム工事事務所は、降雨による洪水の恐れがあるため、10月11日15時00分に風水害対策支部を設置し、注意体制に入り、安全が確保されたため、令和元年10月13日15時00分に風水害対策支部を解除しました。)

まさに縁の下で支えてくれた首都圏外郭放水路と八ッ場ダムであることがわかり、充実した視察ができました。

川に囲まれ、普段は豊かな自然環境を享受している水と緑ゆたかな葛飾区ですが、区民の生命や財産を守るために防災対策を今後どのように推進していくべきか、しっかりと検討してまいります。

 

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